「第6回あったかトーク」が開催されました。

毎回、3人の飼育員さんから心あたたまるお話しを聴く事が出来るイベントで、今年は6回目となりました。
旭山動物園内の学習ホールの2Fの会場で約60名にご参加いただき開催されました。

先ずお一人目は、中野奈央也さんによる「エゾシカについて」でした。
念願の飼育員となって2年目の中野さん。

エゾシカへの愛情たっぷりのトークが炸裂！「いきなりなんですが、みなさんエシカは好きですか？」ってテーマから始めるなんて、掴みが最高でした！
角の話しや、牛との違い、身体の紋様の夏と冬の違いなど詳しい生態のお話しや、害獣扱いされている原因など、身近な動物なのに知らないことや誤解していることが多いな、、気付かせていただきました。

続きましては、お待ちかねの中田真一主査です。

今回は「動物と睡眠」についてお話しいただきました。
正直、動物の睡眠なんて真剣に考えたことなかったって方も多いと思います。中田さんらしく面白おかしく、動物睡眠ランキング形式なんてわかりやすい表現方法でお話し頂きました。
どうやって寝るのか？どのくらい寝るのか？いつ寝るのか？など等、動画も交えて教えていただき、動物も人間も睡眠って本当に大事なんだなぁと思いました。

最後は、「アムールトラの繁殖」について、大西敏文さんにお話し頂きました。

今、旭山動物園の話題と言えば、アムールトラツインズ！産まれた時の様子や、その後のワクチン接種、体重測定等の外に出れるようになるまでの過程を丁寧にかつ、動画などを交えながらお話ししていただきました。
また、アムールトラの自然界での現状を踏まえ、命を繋ぐための活動をご紹介いただき、旭山では高齢のメス「のん」が以前に人口繁殖にチャレンジし、残念ながら子宝を授かることができなかったお話しをしていただきました。
現在のもうじゅう館ではツインズが居ないと、「なぁんだぁ」とか「いないなら観ないで行こう」などというお声があり、「のん」も「キリル」も命を繋ぐために頑張っている事を解ってほしいと…。

また、「のん」も子宝に恵まれていたら、みんなにもっと愛されていたのに…。と、大西さんが涙ながらにお話しをされていました（僕も涙が止まりませんでした）。
最後は、「予告」として「ユキヒョウの赤ちゃん」の画像をお見せいただき終了いたしました。

真剣に物事に向き合っている方のお話しは、どんな話しであれ心に突き刺さります。今は便利で過ごしやすい社会環境ですが、その裏で、環境破壊をはじめ、とんでもないストレス社会であり、子供のしつけや教育など、人間の問題は山積みです。
今回のあったかトークでは、命って何だろう？私たちは日頃真剣に物事に取り組んでいるだろうか？等、考えさせられました。なぜか心から”スーッ”と音が聴こえてきた約2時間でした。
毎年続けて行きたいイベントの一つです。また旭山動物園を見て歩く楽しみが増えたのであれば幸いです！
最後に、「のん」いつまでも元気でいてね！