施設見学会を開催
施設見学会を開催しました。旭山動物園飼育展示係の佐賀さんに講師をお願いしました。当日まで見学施設は秘密でした。一体どこを見学したと思いますか…?
誘導された場所は動物園の裏側です。
かつて象やサイを飼育していた場所でした。
口蹄疫対策のため、靴の裏を消毒してから施設内に入っていきます。
ここは、象のナナがかつて居た場所です。
動物園ではもちろん赤ちゃんが生まれるのですが、死んでいく動物もいます。年間100頭くらいだそうです。
象は一度寝てしまうと、もう立ち上がれないと言われているそうで、実際ナナも寝込んだときに「死」を受け入れているようだったと佐賀さん。
これが象の部屋のドア。鋭い突起物があります。
これがないと、象は鼻でいとも簡単にドアを開けてしまうそうです。それくらい、怪力だそうです。
天井や壁にはヒーターが。旭川の冬の厳しさを乗り越えるためには、暖房は欠かせません。
となりの、かつてサイのノシオの居た部屋です。
こちらは突起物がありません。
こちらの壁は、サイのツノ研ぎ場。
サイのツノは人間の爪のように伸び続けるので、毎日のようにツノ研ぎをしていたそうです。
そのため、この壁を見ればノシオがツノを研いだのか、まだなのかわかったそうです。
外に出ると向こうにキリンのもぐもぐタイムで集まっている来園者が見えます。
私たちがなぜサイの施設に「展示」されているのか不思議がっている様子でした。
象とサイの施設は隣なので、ナナが鼻を伸ばし、ノシオのツノに鼻を巻きつけあいさつをしていた(?)
と言うシーンが目撃されたりしていたようです。
今年の夏は暑いですが、暑さ対策として手作りシャワーがありました。
右から棒状の物が突き出ているのが分かりますか?
ここからシャワーが出るのですが、ノシオはシャワーの下に留まることなく、ぐるぐる歩きまわり、水浴びをしていたそうです。担当飼育展示係は頭を悩ませたそうですが、
「ぐるぐる歩きまわってでも水を浴びるので大丈夫なんじゃないですか?」と佐賀さんは答えたそうです。
この他、調理棟で動物たちが食べる餌についていろいろ教えていただきました。
動物は食物連鎖の中にいて、命が循環していますが人間はその外にいて、食べるばかりで何も還元していないのでは…。だから恩返ししましょうという、旭山動物園が力を入れて取り組んでいると言うことをお教えいただきました。
私たちも、この素晴らしい動物たちと共存して行くためにはどうすればよいか。しっかりと考え、行動すべき時に差し掛かっているのではないでしょうか。
佐賀さん、ご多忙の中、旭山動物園ならではの素晴らしい施設見学会をありがとうございました!!